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∞ Epilogue
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 扉の閉まる音を耳にしてから、ようやく起き上がった。


 初めから予想していた結末、


それなのに現実を受け入れられない俺。


 わかっていたじゃないか、俺と牧野は、相容れない仲なのだと。






がむしゃらに走り出せなくなったのはいつからだろう


『好き』という気持ちだけでは動けなくなっていた臆病な自分


それはきっと牧野も同じで、


そんな自分を悲しく思いながら、部屋を出て行ったんだ。










サイドテーブルに転がっている箱、トパーズのケース










司に言われた『諦めるな』という言葉











・・・ねえ牧野


最後に一度だけ、我侭になってもいい?


もう一度だけ、がむしゃらに走ってもいい?













もしこのケースの中にトパーズが入っていなければ


俺はあんたを迎えに行くから


何を言ったって、どんなに反対したって、絶対にあんたを手放さないから







そうしたら―――もう一度だけ、チャンスをくれる?


地位とか名誉とか住む世界とか、


そんなもの関係なく


一緒に歩いてくれる?























目を閉じて、大きく深呼吸






















サイドテーブルの黒くて四角い箱に


ゆっくりと手を伸ばした。


































〜fin〜











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