引越しもひと段落して、夕飯も食べ終わった。
類のお気に入りのソファで、2人でくつろぐ。








あ、なんだかこの雰囲気は・・・・・・





「ま〜き〜の、一緒にお風呂はいろ」
「い・や・だ」

からかわれてるのは、わかるんだけど
今日からは冗談ではなくなってくる。


「ずいぶん早い返事だね」
「って、なにこの手」

あたしは自分の胸元を見つめる。

「ん?シャツ脱がしてるの」
「誰の?」
「あんたの」
「なんで?」

「これからはいつでも好きなときにできるな〜、って思ってさ」
「答えになってない・・・・・・」

そんな会話をしながらも、類は手を休めないので
あっという間にシャツのボタンがすべて外されてしまった。


わき腹の辺りから、類のひんやりした手が上昇する。
「ちょ、ちょっと待ってよ〜」

そんなあたしの声も、あっさりと塞がれてしまった。




もう〜!!!





















「ほんとはさ、夕方んときもしたいなぁ、って思ったけど・・・・・・我慢しましたよ?」
うつ伏せでこちらを覗き込むように言う類が幼く見えて、思わず噴出してしまう。


ベットに腰掛けて、ミネラルウォーターのふたを開けて一口飲むと
そのまま類に渡す。


無音の部屋に、こくり、と類の喉を通る水の音が聞こえた。


「・・・・・・あんたの声しか聞こえない、っていいね」
不意に耳元で囁かれた言葉に心臓が、激しく鳴り響く。



あたしも類の声しか聞こえないよ・・・・・・?





「と、言うことでもう一回、愛し合ってみる?」
いたずらっ子のような瞳で、見つめられる。



「遠慮しときます」
あたしは、丁寧に断ると・・・・・・

って断ったんだけど・・・、なぜか再び類に押し倒されていた・・・・・・。





おしまい





戻る